【復旧格差/地域によりニーズが違う/天才横山良い仕事している】2018年7月の西日本大水害(西日本豪雨)で思う事
(2018(平成30)年7月16日9時20分現在の情報)
広島県、岡山県、愛媛県を中心に大規模な水害が発生した。被災したみなさんにはお見舞いを申し上げ、お亡くなりになられた方にはお悔やみを申し上げる。
報道のやり方について、いろいろな問題点が指摘されている。SNSはテレビやラジオでは報道しない場所に対して、地元の人から助けを呼ぶ事が即時に発信出来て、それを読んだ人が大量に拡散させる。それで救助に来たと言う事もある。
これは、被災から10日が経過し、救助活動→復旧活動に移行した現時点でも言えることで、後術するテレビやラジオ等で広く報じられている、呉市天応や倉敷市真備町では多くのボランティアが来ているが、少し離れると全くボランティアが来ない、支援物質が届かないと言う「地域間格差」が発生している。
今朝のニュース見ていると、元NHKアナウンサーでジャーナリストの堀潤氏が岡山市北区からのレポートで、「集落につながる唯一の道路は壊れたまま。クルマも通れない。人が細い所を歩いて移動している。この集落で火事や土砂崩れ等の新たな災害が起きたら助けにいけない。すぐに復旧活動をするべきだが、それをするような状況になっていない」と深刻だ。
そういう所は探せばまだまだあるはずで、今後「東海地震」とか「南海トラフ地震」が来た際に、山間部の特に限界集落と言われる所では、孤立する所が多発し、1か月や2か月たっても助けが来ないのではないか?と私は危惧している。
孤立している集落、道路崩壊して人が往来できない集落がないか?役所は完全に10日経過した今でも把握していないのではないか?
ラジオでは細かく地域の情報を放送している所があって、岡山のRSK(山陽放送)もそうだと言う。(私は直接聴いていないので詳細は不明だが)
私がよく聴く広島のRCC(中国放送)は、本当に生活に密着した情報を提供している。2014年の安佐北区における豪雨災害の経験もあったのだろうが、被災して10日経過した段階で知りたいのは、「ボランティアが必要な場所」、「まだ助けが来ていない場所」、「この地域で必要な支援や物資は?」と言った、”生活再建”に話が進んでいる。
天才横山は本当に良い仕事をしている。
先週の「ごぜんさま」(RCCラジオ)を聴いていたら、通常の番組編成を大幅に変更して、連日広島の被災状況の細かい報道。
横山さんいわく、「みなさんが教えてください。教えてくれたらしっかりと(ラジオで)伝えますから」と繰り返し繰り返し言っていた。その内容は、本当に地元で被災した人でないとわからない”生の情報”だらけ。
「広島から呉に行ける道路は、県道○○線で××付近では通る事が出来ず、う回路は××経由で、△△付近では渋滞しやすい」
「三原では支援物資は足りている。個人や企業からの新たな受付していない」
「(山陽線の)瀬野駅付近は被害が酷い。とにかく今は支援や助けが必要だ。それなのにテレビでは何も報道しないので、ぜひラジオで報道してほしい」
こういう生活に本当に必要な情報は、全国レベルでは報じていないし、NHKでも聴こえてこない。(NHK広島ではどう報じているか不明だが)
さらに「ごぜんさま」では、各市町別に給水所の情報も詳しく提供。給水可能場所、時刻に加えて、「容器を持参するように」。
RCCでは15日正午から特別番組を放送。「ごぜんさま」メンバーが主演し、横山さんは呉市天応(土砂災害が深刻な地域)から現場の様子を伝えた。今日のボランティア受付は終了。水を運んだトラックが来たが、「水を置く場所がない」として受け取りを断ったと言う。
横山さんはその後、クルマで5分の小屋浦に。天応とは全く逆で、避難物資やボランティアは足りない、自衛隊や警察が作業しているのに地元の人が通り過ぎて行くと言う「日常と非日常のギャップ」。まずは道路を元に戻す事だが、瓦礫等で塞いでいて満足に通行出来ない。「地域間格差があると感じた」と話した。
リスナーからは「三原市の本郷や河内では被害が大きいのに、未だに手付かず。給水車も来ない。ボランティアも来ない」
火曜担当の河村さんは山陽線瀬野駅付近から様子を伝えた。呉市天応とは全く逆で「冷たい水が不足しているので、それが欲しい」との事。
さらに、ごぜんさま常連リスナー(横山さんが「今日の○○(リスナー名)〜」と読み上げる人」は離島でボランティア活動に参加し電話出演。「ボランティアであれば船代は無料、氷が不足しているので氷が欲しい」との事。
すなわち、地域によって全くニーズ(要望)が違う。
また、ボランティアも来る所と来ない所がハッキリと別れており、それは交通事情であったり、報道の仕方であったり、ボランティアの受け入れ態勢が出来ているかによって差が生じる。
横山さんの以下の言葉は非常に感銘を受けた。(私の言葉で要約)
「今は0でも100でもない。まずは今出来る事をやるべきだ。批判したい気持ちも十分わかるが、それをしたら全体に”水をかける”事になる。復旧しようと言う気持ちをなくす事になる」
「ボランティアは、自分がやりたい事をやるのではない。”なんでボランティア出来ないんだ!”と現場で怒る事はやめるべきだ。ボランティア受付窓口(社会福祉協議会等)の人たちも被災している。その人たちに対して余計に傷つける。”お困りの事はないですか?お助けします”と思ってやっていただきたい」
「知恵があるならば知恵を出せ、体力があるならば体力を出せ、お金があるならばお金を出せ、元気がないならば元気を出せ」
「(呉市天応に行って)地元の人が横山さん!と話しかけてくれる。金曜日(7月6日)の事をいろいろと教えてくれる。〝今まで言いたかった事が言えてスーッとした〝とおしゃってくれた」
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